クラシックの再生

今から17年前にラファ最初の製品として誕生したクラシック ジャージは、機能的で洗練された耐久性のあるクラシックなサイクリングウェアという、ラファの独創的なアイデアを最も純粋に表現したものです。今年、ラファ史上最も息の長い製品をアップデートするにあたっても、それらの原則をブレずに引き継ぐことにしました。

近年、ラファはより持続可能な製品の製造方法を模索し、私たちが住む地球への負荷を下げることにも取り組んでいます。今回のアップデートが、クラシック ジャージの価値や原則をそのまま維持するだけでなく、環境負荷の削減に繋がらなくてはなりません。

私たちは2025年までにカーボンニュートラルなビジネスの構築に取り組んでいます。その過程において、今後100%再生可能エネルギーへと転換し、すべてのパッケージを環境負荷の少ないものに変更し、環境に優しい素材をシーズン製品の90%に採用することで、環境への負荷を下げていきます。長く、そして挑戦的な道のりですが、小さなことの積み重ねが大きな変化に繋がると確信しています。

メンズとウィメンズに関係なく、特別限定版コレクションからブルベ コレクションまで、RPMは多くのジャージやアクセサリーに採用されてきました。メリノウールとポリエステルをブレンドした革新的なラファ独自のRPMは、抜群の通気性と吸汗性、天然の防臭性能を少ない重量で発揮する素材として、サイクリング界を驚かせました。

使用されるリサイクルポリエステル素材はGRS（グローバル・リサイクル・スタンダード）の基準をクリアしたものです。さらに、残りの36%を構成するメリノウール素材も、ラファが使用する他のウールと同様に、動物福祉の厳しい基準を満たしており、ミュールシングされたものではありません。来年にはRPMの製造会社はウール業界で最も厳格な基準とされるRWS（レスポンシブル・ウール・スタンダード）の認証を受けることが決まっています。

しかし、環境的な利点を追求した素材変更が、製品の耐久性やパフォーマンスの低下に繋がることがあってはなりません。「製品の寿命が短くなれば、それだけ新しい製品を生み出す必要性に繋がってしまいます」とエマは説明します。「ラファの製品作りにおいて、最も重要視されているのが『一切の妥協をしないこと』です。新素材はこれまでラファが使用してきた従来素材と同様に長持ちし、強度があり、毛羽立つこともなく、頑丈でなければならないのです」。つまり、品質と耐久性、製品の環境負荷削減をすべて等しく叶えることが、サステナビリティを達成するための秘訣なのです。

これらの基準を満たすために、新しいリサイクルRPMは、他のラファ製品と同様の厳しい製品テストプログラムをクリアする必要がありました。シーズンを通して、北半球と南半球に散らばる私たちの製品テスターたちは様々な場所でこのジャージをテストしてきました。

雨の多いメルボルンの冬から乾いたバルセロナの夏まで、様々なシーンで新しいクラシック ジャージは高い性能を発揮。何回の洗濯を経ても、プロトタイプのジャージは毛羽立つこともなく、色が褪せることもなく、形崩れすることもありませんでした。何万キロという実走テスト完了後、製品の開発チームはある確信に辿り着きました。

基準を満たし、素材の性能も承認済み。新しいクラシック ジャージは、物事をより良くするという私たちの取り組みの可能性を示すものでした。環境負荷の削減と製品の性能追求という2つを、ダンカンは達成したのです。